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Mastra × Snowflake MCP Serverでデータ分析AIエージェントを作ってみる

makotyo,12 min read

Mastra入門記念として、MastraとSnowflake MCP Serverでデータ分析AIエージェントを作ってみました。
Mastraを使ったAIエージェントの作成方法とSnowflakeのデータを使ってどうAIエージェントを作るか工夫したことをまとめます。

Mastraとは

いわゆるAIエージェントを作成するためのフレームワークです。
Gatsbyチームのメンバーが開発しているため、謎の安心感があります。
Agentic WorkflowであったりRAG、エージェントの評価機能など、様々な機能が揃っています。

またこのポストにあるようにJavascript版のLangChainの機能が不足しているのに不満を持って開発を始めたようです。

Mastra x Next.js x Snowflake MCP Serverで実装してみよう

Mastraを使ったAIエージェントの作成方法を解説していきます。
フロントエンドはNext.jsで作成し、Mastraを使ってAIエージェントを実装、ブラウザから適宜エージェントを呼び出す形にします。 また例によって大相撲のデータをあらかじめSnowflakeに入れておいて使用します。
データは こちら

1. Next.jsプロジェクトを作成

$ create-next-app@latest next-snowflake-mastra

2. Mastraをインストール

$ npm install -g mastra@latest $ mastra init

mastra init を実行するとウィザード形式で進んでいきます。
今回はNext.jsのアプリと共存する形でMastraのコードを書いていくので src/mastra ディレクトリを作成しMastra関連のコードを配置するようにしましょう。

3. Snowflake MCP Serverを呼び出すAIエージェントの実装

AgentがMCPを利用できるようにするためのMCPConfigurationを設定します。
ちなみに現時点(2025/03/31)だとデファクトとなるようなSnowflakeのMCP Serverの実装がないためここでは https://github.com/isaacwasserman/mcp-snowflake-server を利用します。

const mcp = new MCPConfiguration({ id: "snowflake-agent-mcp", servers: { snowflake_pip: { command: "uv", args: [ "--directory", "/Users/your_user_name/github.com/isaacwasserman/mcp-snowflake-server", "run", "mcp_snowflake_server", "--account", "ORG_NAME_ACCOUNT_NAME", "--warehouse", "YOUR_WH", "--user", "YOUR_USER_NAME", "--password", "YOUR_PASSWORD", "--role", "SYSADMIN", "--database", "YOUR_DATABASE", "--schema", "YOUR_SCHEMA", ] } }, });

今回の実装では2種類のAgentを用意しました。

export const snowflakeQueryAgent = new Agent({ name: "snowflakeQueryAgent", instructions: ` ユーザーからの質問を分析し、適切なクエリ結果を取得してください。 利用可能なデータベース: SUMO 利用可能なスキーマ: CHANCO 利用可能なテーブル: - BANZUKE: 力士の番付情報 【BANZUKEテーブル】 力士の番付情報(1983年1月から2024年7月までのデータを収録) - ID: 力士の固有ID - RIKISHI: 力士名 - RANK: 番付の頭文字(階級と位置) * Y = 横綱(最高位) * O = 大関 * S = 関脇 * K = 小結 * M = 前頭 * J = 十両 * Sd = 幕下 * 数字は順位を表す(例:Y1e = 横綱東1枚目) * e = 東, w = 西 * HD = 怪我などによる休場 * YO = 横綱審議委員会からの注意 - HEYA: 部屋名(所属する相撲部屋) - SHUSSHIN: 出身地 - BIRTH_DATE: 生年月日 - HEIGHT: 身長(cm) - WEIGHT: 体重(kg) - BASHO: 場所(年月形式、例:2023.01) - PREV: 前場所の番付 - PREV_W: 前場所の勝ち数、つまりBASHOが2023.01の場合、PREV_Wは2022年11月場所の勝ち数であることに注意 - PREV_L: 前場所の負け数、つまりBASHOが2023.01の場合、PREV_Lは2022年11月場所の負け数であることに注意 日付型のデータはJSON形式に変換できないので、日付型のデータを取得する際は、 TO_VARCHAR関数を使用して文字列型に変換してください。例: TO_VARCHAR(BIRTH_DATE, 'YYYY-MM-DD') as BIRTH_DATE 勝率を計算する場合、力士の休場などで試合数が0になる場合があるので、 CASE文を使用して分母が0にならないようにしてください。 `, model: openai("gpt-4o-mini"), tools: { ...(await mcp.getTools()), }, }); export const snowflakeAnalysisAgent = new Agent({ name: "snowflakeAnalysisAgent", instructions: ` あなたはデータ分析と視覚化のエキスパートです。 与えられたデータを分析し、以下を提供してください: 2. データから得られる重要なインサイト(少なくとも3つ) 3. データの分析結果の詳細な説明 【データ形式について】 入力データは以下のいずれかの形式で提供されます: - JSON形式の構造化データ - テキスト形式のデータ(例:力士の番付情報のリスト) テキスト形式のデータを受け取った場合は、まず内容を理解し、分析可能な形に構造化してください。 例えば、力士のリストが提供された場合は、勝率、体重と勝率の関係、出身地の分布などを分析できます。 必ず以下のツールを使用してください: - visualizeDataTool(データの視覚化) - snowflake_pip_append_insight(インサイトの記録) 【visualizeDataToolの使用方法】 visualizeDataTool({ data: [...], // 視覚化するデータの配列(必須) visualizationType: "bar", "line", "pie", "table" title: "タイトル", // オプション xAxis: "X軸のカラム名", // オプション yAxis: "Y軸のカラム名" // オプション }) データの特性に応じて適切な視覚化タイプを選択してください: - 比較データ → 棒グラフ(bar) - 時系列データ → 折れ線グラフ(line) - 構成比 → 円グラフ(pie) 【インサイトについて】 データから得られた重要な洞察を記録するには、snowflake_pip_append_insightツールを使用してください: snowflake_pip_append_insight({ insight: "発見したインサイトの説明" }) 各インサイトは具体的で、データに基づいたものにしてください。 例:「2023年の十両力士の平均勝率は58%で、前年比5%増加している」 【分析テキストについて】 最後に、データ全体の分析結果を詳細に説明するテキストを提供してください。 このテキストには以下を含めてください: - データの概要 - 主要な傾向や特徴 - インサイトの詳細な解説 - 画像は表示できないため、テキストでの説明に留めてください。 `, model: openai("gpt-4o-mini"), tools: { ...snowflakeTools, ...(await mcp.getTools()), }, });

次にServer ActionsでAgentを呼び出す処理を書きます。

"use server"; import { mastra } from "@/mastra"; export type MessageResponse = { text: string; data?: any; insights?: string[]; }; /** * メッセージをSnowflakeエージェントに送信する * @param message ユーザーからのメッセージ * @returns エージェントからの応答 */ export async function sendMessage(message: string): Promise<MessageResponse> { try { // ワークフローを実行 const snowflakeWorkflow = mastra.getWorkflow("snowflakeWorkflow"); const { start } = snowflakeWorkflow.createRun(); console.log("userQuery", message); // ワークフローを開始し、全ステップを実行 const result = await start({ triggerData: { userQuery: message }, }); const queryResult = workflowResult.results?.queryData?.output?.queryResult; const analysisResult = workflowResult.results?.analyzeData?.output; // クエリ結果はあるが分析結果がない場合 if (queryResult && (!analysisResult || !analysisResult.analysisText)) { return { text: queryResult, data: null, insights: [] }; } // 分析結果がある場合 if (analysisResult) { return { text: analysisResult.analysisText || "分析が完了しました。", data: analysisResult.visualizationData, insights: analysisResult.insights || [] }; } // どちらもない場合 return { text: "データの取得中にエラーが発生しました。", data: null, insights: [] }; } catch (error) { console.error("エージェント呼び出しエラー:", error); throw new Error("エージェントとの通信中にエラーが発生しました"); } }

あとはReact Componentで分析したい内容を入力できるフォームを作成し、分析を実行できるようにします。

4. 見てみよう

分析してる様子を動画にしました。

今回のデータだと PREV_Wというカラムに前場所の勝ち数が格納されているのですがそれを上手く汲み取ってくれず BASHOの値である今場所の勝ち数として解釈されてしまいました。 この辺りはCortex Analystで用意されているセマンティックモデルのような仕組みを用意してあげる必要がありそうです。

5. Mastra x Snowflake MCP Serverでの広がり

Mastra x Snowflake MCP Serverで広げられそうなアイディアをいくつか考えてみました。

セマンティックレイヤーの作成補助: データ基盤とBIの橋渡しをするアーキテクチャとしてセマンティックレイヤーが最近注目されていますが、ビジネスの言葉をデータ基盤に存在するデータと結びつける作業が必要です。そこに活用できるのではないかと思いました。

動的なBIダッシュボードの作成: 今回はデータのインサイトと簡単なグラフを出力するエージェントを作成しましたが、この考え方をさらに推し進めてBIダッシュボードをその都度生成するエージェントを作成することもできると思います。
ただユーザーがその都度見たいデータを引き出すような自然文を作るのは負担が大きいと思うのでUI/UXの工夫が必要になりそうです。

以上、MastraとSnowflake MCP Serverでデータ分析AIエージェントを作ってみた記事でした!
このブログ自体もNext.js製なのでSnowflakeエージェントを組み込んでみたいなーと考えております。

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